低位前方切除術後症候群(LARS)について
低位前方切除術後症候群(LARS)とは
直腸癌の手術後は、術後しばらく経過しても排便障害(便の出具合が悪い状態)が続いてしまうことがあります。この排便障害のことをLARS(Low anterior resection syndrome:低位前方切除術後症候群)といい、症状の内容や程度は個人差がありますが、手術を受けられた最大8~9割の方で発症すると言われています。
ある程度の時間(1年~1年半)をかけて改善してくると言われていますが個人差があり、経過が長くなると自然には改善しにくいです。
症状
主な症状としては以下のものが挙げられます。
- 排便を我慢できない
- 短時間に何度もトイレに通う
- 便やガスが意に反して漏れてしまう
- 排便困難、便秘
- 排尿障害
原因
直腸がなくなる(短くなる)
便を貯留する直腸の機能が働かなくなる(弱くなる)ため
肛門括約筋の脆弱化・損傷
便を排出しないように肛門を締める機能が働かなくなる(弱くなる)ため
神経損傷
新直腸(切除した直腸に置き換わる大腸)の過剰な蠕動運動が生じることや、大腸の大蠕動が起こりにくくなるため
肛門の知覚神経異常
排泄物がガスなのか便なのか(固形便か液状便かを含む)を識別する神経が手術によって損傷してしまうため